洗濯機の形状比較、ドラム式とタテ型の悩ましい選択

人気のドラム式ですが、使われているのは全体の20%弱です

昔ながらの洗濯機を見慣れた人にとっては、見た目で食いついてしまうのがドラム式洗濯乾燥機です。でも色々な市場調査を見たところ、使わているのはまだ全体の20%足らずなのだそうです。その原因を探ってみると、

  • 値段が高い(おそらくこれが一番のネックです)
  • タテ型に較べ洗浄力がやや劣る(洗い方の違い)
  • タテ型に較べ衣類が少し傷みやすい(洗い方の違い)
  • タテ型に較べ、洗濯槽の裏側の汚れを落としにくい

などが挙げられます。

対するタテ型は、乾燥機能の有無を考慮しなければ全体の7割以上にものぼり、洗濯機全体の約半分は、乾燥機能のない脱水機能付きの全自動洗濯機です。もちろん理由は

  • 値段が安い(安いが一番ですね)
  • 洗浄力が高い(洗い方の違い)
  • 衣類が傷みにくい(洗い方の違い)
  • 外で干したい(環境が良ければ乾燥機より明らかに優れた方法です)

などになるでしょう。

なぜドラム式はこんなに高いんでしょう?

ドラム式は価格的にザックリとタテ型の2倍から3倍になりますが、主なコスト高の原因はヒートポンプ式の乾燥方式にあります。

ヒートポンプ式というのはクーラーと同じ仕組みで、熱風ではなく、乾燥した風で当てることで除湿しながら乾燥させます。そのため、衣類が傷みにくく、ふんわりと仕上がるのですが、クーラーの値段を考えれば高くなるのが頷けます。

タテ型の場合、回転時に衣類に隙間が出来ないので、ヒートポンプ式ではうまく乾かせません。そのため、温風を吹き付けるヒーター式の乾燥方式が採用されているのですが、こちらはそれほどコストがかかりません。クーラーと扇風機くらいの差があるわけです。

ドラム式でも安価なものはヒーター式の乾燥方式を採用しています。同じヒーター式でもタテ型より構造的にずっと乾きやすいので価値はありますが、それでも価格的にも倍近い差があり、中途半端感は否めません。

洗うだけならタテ型の圧勝です

同じように回転したドラムの中で衣類を洗うことに変わりはありませんが、その向きが違うと洗い方も変わります。

たっぷり張った水の中で衣類を撹拌(かくはん)させて洗うのがタテ型の洗濯機です。水の中で衣類を揺らしているイメージです。

ドラム式はドラムが斜めになっているため、水を張る事ができません。なので、衣類を一旦持ち上げては下に叩きつけるという繰り返しで洗います。

この洗い方の違いにより、洗浄力や衣類に与えるダメージに差が出ます。ドラム式は圧倒的に少ない水量で洗え、当然洗剤も少なくて済みますが、その分衣類にかかる負担が大きく、色移りや黒ずみなどの原因にもなります。洗うという性能ではタテ型の圧勝なんです。

洗い方ではタテ型に敵わないので、それに追いつくため洗剤を泡状や高温にしたり、シャワーを吹きかけたりといった機能が付加されるようになってきたのが現行の機種です。それによって以前ほど洗う性能の差はなくなってきましたが、いかんせん、そのために値段は高止まりしたままなのがジレンマです。

洗濯槽の汚れもタテ型の方が落としやすい

少ない水の量しか使えないということは、洗濯槽を掃除する上でも不利です。こすらずに台所のシンクを掃除しようと思えば、漂白剤をまんべんなく振りかけ、そのまま放っておくしかありませんよね。

でも構造上、ドラムを水に浸すことができないドラム式は、いくら優れた洗濯槽のそうじ機能をつけたとしても、タテ型ほど洗濯槽の裏側の汚れを落とすことができません。

洗濯したのに臭いが残る、という場合、洗濯槽の裏側の汚れが影響している可能性が極めて高いのです。

洗う機能では電気代の差はほとんどありません

タテ型でもドラム式でも、衣類を洗う時に使う電気代はほとんど差がありません。一方向にずっと回転させているだけが一番電気代はかからないのですが、より強く、より優しく洗うためには、今の洗濯機は回転方向や速度を何回もを変えながら洗っています。

タテより斜めの方が回転時に付加がかかりやすい様に思いますが、斜めは水量が少ないので結果的に同じような消費電力量になります。

洗濯乾燥機は乾燥時に大きなエネルギーを使います。乾燥機能を使わずに洗濯するだけなら、電気代より水道代の方が高くなります。



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コメント

  1. […] 洗濯機の形状比較の記事でも紹介しましたが、タテ型のドラムはその構造上、乾燥に限界があります。タテ型では基本的に遠心力で外に押し付けられますから、衣類に隙間ができにくい […]