一般的なミキサーや高速ジューサーは、ブレードで細かく切り刻むことでジュースを作りますが、サイレントジューサーは素材を押しつぶすことによってジュースを作る仕組みです、スロージューサー・コールドプレスジューサーなどとも呼ばれます。
見ていたのはジャパネットタカタのテレビショッピングで、右の商品になります。クビンス(韓国)の製品です。
国産にこだわる方は多いと思いますが、この分野ではヒューロムが先駆けで世界シェアNo.1で、2位がクビンツになります。
国産品は性能的にまだまだ劣っています。日本ではジューサーミキサーのイメージが強いのか、買っても使わない家電の代表だった時期もあり、メーカーも本腰を入れていないようです。
実は我が家には3年程前に購入したヒューロムのHU-100というスロージューサーがあります。確か3万円ほどで購入し、今も現役です。
さてそのテレビショッピングですが、おなじみの期間限定作戦で、44800円のところ、8月末日まで15000円引きの29800円(税別)、送料無料、金利手数料はジャパネットタカタが負担させて頂きます、というアナウンスです。
そんなこといっちゃって、月が変わっても値引きするんでょ、と思ったのが気になった所でした。で、今月になって何気なくジャパネットの公式ショッピングサイトを覗いてみたら、なんと値引きなしに送料900円まで加わって45,700円(税別)になっているじゃありませんか。
狙っていた商品ではなかったのですが、なんとなくやられた感がありました。
まぁそれはいいんですが、この手の商品、現行の実売品ではなく、タカタのオリジナル商品になっていることが良くあります。今回のジューサーもJS-30という型番で、もちろん製造メーカーのサイトにも載っていません。
海外の製品を日本人向けに改良を加えていたりするなら歓迎ですが、コストを下げるために部品点数を減らしていたりする可能性もあります。疑ったらキリがないのですが、狙いは同じ型番だと価格をハッキリ比較できるので、それを避けるための対策といったところでしょう。
同じ型番がないので単純な比較はできませんが、本体の寸法や石臼の形状から、現行品のJSG-121にフローズン用ストレーナー(定価3000円)をセットしたのとほぼ同等だと思います。
日本の正規代理店である「きれいShop」でJSG-121を購入すると39800円ですから、これにストレーナーをつけて42800円、送料は無料です。それに10年間の無償修理保証と2000円分ほどの野菜や果物がサービスでついてきます。
ジャパネットの場合、どの商品でも別途商品代金の5%を支払うことで5年間の無償修理が受けらますが、それを付加しても15000円引きは随分お得だったわけです。
もちろん今からジャパネットで購入するのは随分割高になっちゃいますが、人間、逃すと手に入れたくなるという心理が働きますから、それも戦略かも知れませんね。
29800円で手に入るならクビンツのサイレントジューサーもお値打ちでしたが、それなしに購入するならヒューロムの現行品H-AAがおすすめです。日本ではヒューロムの正規代理店である「ピカイチ野菜くん」が取り扱っていますが、楽天でもこのお店が一番安いようです。
見たところクビンツとそれほど大きな差がないように見えますが、クビンツの売りはまるごと素材を入れられるパワーです。クビンツは明らかに素材の投入口が広くなっていますし、モーターが大きい分総重量もずっと重くなっています。
ジューサーは業務用だと一人では運べないくらい重いので、パワーは大切な要素だと思いますが、家庭用のサイレントジューサーは比較的壊れやすいという難点があります。素材を押しつぶすのにかなりのパワーが必要で、それがモーターに多大な負担をかけるため、1年以内に壊れてしまうこともあります。
そういう意味では、素材を少し切るくらいの手間はあまり問題だと感じないので、クビンツのアピールポイントにあまり魅力を感じないのです。(ちょっと管理人使っているメーカーの贔屓目はいってます。動画の作りはクビンツの方がうまいし、よく見えちゃいますね)
また、クビンツでは前モデルまで標準装備だったフローズンとスムージー用のストレーナーが別売りになってしまいましたが、H-AAは今もこれらが標準で付属します。
スロージューサーはバナナなどの水分の少ない素材は苦手ですが、他の素材と組み合わせ、荒目のストレーナーを使えばとろみのあるネクターの様なジュースが作れます。もちろんフローズンやスムージーも作れるので、これらはあったほうが良い部品です。
2016年モデルのH-AAは音がずっと静かになっているし、全体のスタイルや部品一つ一つもオシャレで、なおかつしっかりしているようです。収納する時、搾りかすの容器にジュースの容器がスッポリ収まるようになった点や、細かい部品が少なく洗いやすくなっている点にも魅力を感じます。
見るとやっぱり新しいものが欲しくなりますが、我が家はHU-100がまだ普通に使えているので、壊れるまでは使い続けるんだろうなぁ・・・
冷蔵庫や洗濯機のように生活必需品ではありませんが、スロージューサーはあるとありがたい家電のひとつです。市販の生ジュースよりも美味しいジュースが作れます。
最初はプラシーボ(思い込み)効果かな、と思っていましたが、今でも購入して良かったと思える家電でした。食欲のない時や食事をとっている時間も惜しいような日にも、スロージューサーは活躍しています。
ピカイチ野菜くんでは、5年間の無償修理保証や野菜と果物のおまけがつく上、今月一杯はポイント10倍期間中です。ジャパネットの15000円引きと較べても、5年保証分で2000円ほど、野菜と果物で2000円ほど、スムージー用ストレーナーが定価で6000円、それにポイント10倍で4000円、と考えると、実質的にも差がなくなっちゃうかもです。
もしまだスロージューサーを経験されていなければ、是非一度お試しあれ。
]]>タテ型洗濯機では水をたっぷり使っえるので、単純な構造でもドラム式よりずっと綺麗に衣類を洗うことができます。
問題は乾燥機能をどう考えるかですが、構造上乾かすことには不向きなタテ型では、乾燥機能はおまけ程度に考えるべきです。それまで乾燥機を使ったことがなければ、それで十分のような気がするかもしれませんが、ドラム式の乾燥に慣れると、タテ型乾燥機の乾燥では満足できなくなります。
ですから、タテ型洗濯機を選ぶ場合、基本的には洗濯脱水の後は外干し(部屋干し)し、梅雨時期や天気の悪い日が続くときは乾燥機能を使う、というスタイルになるかと思います。
十分な乾燥機能が必要な場合は、衣類専用乾燥機との併用がとても便利で、そのことは洗濯機の乾燥機能の記事でも述べていますが、衣類乾燥専用機の分野でも日立製は能力が高く、それがタテ型洗濯機で日立をおすすめする理由のひとつともいえます。
さて日立のビートウォッシュですが、全てにおいて標準以上の能力を持っている事はもちろんですが、特にナイアガラすすぎによる「すすぎ能力」が高いことが評価できます。水を上手に循環させ、上部からも水を降り注ぐナイアガラ方式は、洗浄時にも力を発揮します。
新モデルになり、おしゃれ着を洗えるデリケートコースとドライコースが加わったのも嬉しい限りです。これまでビートウォッシュには繊細な衣類を洗うためのコースがなく、それが少し不満でしたが、これで死角もなくなりました。
洗濯物の投入口が広く、洗濯槽も浅目で手が届きやすいなど、使い勝手の良さも魅力です。ほぐし脱水機能で洗濯物の絡まりも少なくなっています。(どういうわけか10kgモデルだけ若干高さが高くなっていて、背の小さい方にはすこし高く感じるかも知れません)
フラットで高級感のあるガラストップデザインのふたも、手入れがとても楽で好感が持てます。慣れれば問題ないのかも知れませんが、蓋は折りたたみ式より一枚ものの方が直感的に扱え、慌てて手を挟んだりという心配がありません。また、蓋はアシスト機能つきなので開け閉めが楽で、バタンと大きな音を立てることもありません。
どのモデルもしっかりとつけおきコースをサポートしていますが、乾燥機能つきのDX/DVDタイプは温水機能がついているので、黄ばみにもより強くなっています。
最上位のBW-D110Aは操作も唯一タッチパネル方式を採用し、自分のお気に入りコースを3つまで登録できるようになっていますが、それよりシングル毛布2枚まで洗えるの11kgという大容量が魅力です。少し幅は取りますが、せせこましさがなく広々とした感じは、洗濯が楽しくなりそうです。
洗濯後の洗濯槽の自動おそうじ機能も、すすぎいだ後の残り水ではなく真水を使いますから、他社に較べ汚れが残りにくいといえます。ただし、水の量は1回あたり7Lほど余計に必要なりますが、金額にすれば1回あたり1.7円ということですので、心配には及びません。
底の回転盤が大きく隆起しているため、タテ型でも乾燥時に衣類を舞い上げることができ、乾燥能力もタテ型にしては高めです。水冷除湿機能もついているので、衣類から出た湿気も素早く取り除き、外に湿気が湧き出すこともありません。
タテ型なのに、除菌除湿コースや花粉コースを備えていることからも、乾燥能力が高い事がわかります。
乾燥機能を必要としないなら、全自動洗濯機のビートウォッシュという選択もあります。洗濯に関しては温水機能がないくらいで、ほとんど同じ能力があります。
価格差をどう考えるかですが、十分とはいえなくとも、それなりに能力の高い乾燥機能があるだけでなく、一枚ふたでデザイン的にも一歩抜けている乾燥洗濯機の方が魅力的なのは間違いありません。
日立 ビートウォッシュDX/DVシリーズ | |||
洗濯11kg (乾燥6kg) 2色 | BW-DX110A | BW-DX110A | |
洗濯10kg (乾燥5.5kg) 1色 | BW-DV100A | BW-DV100A | |
洗濯9kg (乾燥5kg) 2色 | BW-DV90A | BW-DV90A | |
洗濯8kg (乾燥4.5kg) 2色 | BW-DV80A | BW-DV80A |
幅 | 奥行 | 高さ | |
11kg (DX) | 650 mm | 645 mm | 1040 mm |
10kg (DV) | 610 mm | 635 mm | 1060 mm |
9kg (DV) | 610 mm | 635 mm | 1040 mm |
8kg (DV) |
ドラム式の洗濯機を選ぶ以上、洗濯から乾燥までの総合力が勝負になりますが、昨年モデルあたりからパナソニックの進化には目を見張るものがあります。
パナソニックは独自の泡洗浄を全面に押し出してきましたが、その泡を作るバブルジェットシステムが改良され、より細かな泡を高速に作成するようになりました。これにより、洗浄力が上がっただけでなく、洗濯時間も短縮されています。
少ない水で洗うドラム式の洗濯機は、どうしても色移りや黒ずみが起きやすいのですが、泡洗浄では細かな泡が衣類を包み込むため、そうした問題を比較的抑えることもできます。
さらに30℃おしゃれ着コース、60℃除菌コースのほか、酵素が活性化する40℃つけおきコースが追加され、ずっとこの温度を保って洗うことにより、黄ばみ落としに強くなりました。
パナソニックはタテ型洗濯機では、温水機能をサポートしておらず、つけおきも自動コースにもありませんが、ドラム式にはとても力を入れているのが分かります。
乾燥には衣類に優しいヒートポンプ方式が採用されていますが、乾燥時間も大幅に短縮されました。標準コースで洗濯から乾燥まで98分は業界No.1です。
ワイド風量で乾かすふんわりジェット乾燥により、衣類にシワが残りにくく、ドラムを低速で回転させるジェットほぐし機能は、パイル地を根本から起き上がらせます。乾燥後の糸くずに悩まされることが少ないのも助かります。
メンテナンス性の良さでもパナソニックは定評があり、洗濯の後には黒カビの発生を抑えるナノイー槽クリーンでの自動運転が始まり、熱交換器の洗浄までやってのけます。
最上位のVX9600はタッチアクセスに対応しているため、スマートフォンで出先から洗濯機を制御することもできます。
VX8600はV9600のタッチパネル式を一般的なパネルにしたモデルで、ナノイー槽クリーン機能も削られています。また、その下のVX7600とVX3600は温水機能を装備していないため、おすすめ度は低くなります。
パナソニック VX シリーズ | |||
10kg (6kg) 1色 | NA-VX9600 | NA-VX9600 | |
10kg (6kg) 2色 | NA-VX8600 | NA-VX8600 | |
10kg (6kg) 2色 | NA-VX7600 | NA-VX7600 | |
9kg (6kg) 1色 | NA-VX3600 | NA-VX3600 |
幅 | 奥行 | 高さ | |
各モデル共通 | 639 mm | 722 mm | 1021 mm |
現行の洗濯機は大きく分けて「ドラム式乾燥洗濯機」「タテ型乾燥洗濯機」「タテ型全自動洗濯機」の3タイプがあるといえます。
販売台数から調べれば、全洗濯機の内、まだその半分は乾燥機能のない全自動洗濯機ですが、その場合でも衣類乾燥専用機を併用していることが多く、全体の6割以上が何らかの形で乾燥機能を利用しています。
衣類やタオルを気持よく仕上げるためには、洗う以上に乾かす作業がとても大切です。外干しでは花粉やPM2.5の影響は避けられませんし、夕立で洗濯物を台無しにすることもあります。脱水+部屋干しでもそれほど不自由しませんが、何となくじっとり感は残ります。
最近の乾燥機は熱風を吹き付けるだけのものはほとんどありません。気化熱を利用して低温で乾かすヒートポンプ方式や、アイロンをかけたような仕上がりにする機能、除菌・除臭機能など、単なる乾燥機ではなくドレッサーのような機能まで備えています。
洗濯機の形状比較の記事でも紹介しましたが、タテ型のドラムはその構造上、乾燥に限界があります。タテ型では基本的に遠心力で外に押し付けられますから、衣類に隙間ができにくいことが最大の原因です。
将来的には洗濯時と乾燥時でドラムの向きを変えるような洗濯乾燥機が出てくるかも、と管理人は思っているのですが・・・
上手に「乾かす」ためには、ドラムはヨコ(ナナメ)でなくてはなりません。タテ型洗濯乾燥機にそれほど人気がないのも、中途半端な乾燥能力が原因といえます。クリーニングに出したように、ふんわりパリッと仕上がって、洗濯は完結するのです。
ドラムが横方向であれば、衣類は空間を舞うことができますから、どのような方式でも比較的うまく乾かすことができます。乾燥専用機は例外なくドラムがヨコを向いています。
乾燥機能も年々進化しています。時間や電気代もここ数年で随分短縮節減されましたが、まだまだ進化の余地はありそうです。
物を乾かすためには、「風にさらす」「温風を当てる」「熱いものに触れさせる」などの方法により「湿度を奪う」必要があります。基本的にはこれらの組み合わせで、時間をかけてじっくり乾かすか、エネルギーをたくさん使って早く乾かすか、になりますが、ふんわり仕上げるためにはある程度の湿度も必要になります。
乾燥機も万能ではないので、衣類の質や量によって温度や時間を調整することが上手に乾かすためのコツといえます。ある程度の経験がものをいうのは家事全般にいえることです。
洗濯乾燥機の主要3社の、乾燥にかかる時間と、使用電力量を較べてみました。乾燥する衣類はすべて6kgの設定です。
時間 | 電力量 | |||
標準 | おいそぎ | 標準 | おいそぎ | |
日立 | 130 分 | 65 分 | 710 kWh | 910 kWh |
東芝 | 165 分 | 65 分 | 630 kWh | 880 kWh |
パナソニック | 130 分 | 65 分 | 820 kWh | 1180 kWh |
実際の所、あまり差はなく、参考にもなりません。乾燥させる衣類の質や量によって調整が必要なのは前述の通りで、時間や温度はいくらでも設定で変えられます。
現行の乾燥機は乾かすだけでなく、スチームアイロンをかけたような仕上がりにしたり、除菌・除臭だけをしてくれるなどの付加価値を備えています。
着る前にサッと乾燥機に入れるだけで、衣類がパリっとし、気になる花粉や臭いも取り除いてくれますから、付加価値以上の値打ちともいえますが、これらはどの製品でもほぼ標準装備になってきました。
それが技術的に易しいからなのか、低コストで実現できるからなのか、は分かりませんが、消費者としては喜ばしいことですね。
衣類乾燥専用機は主要国産メーカーでは、日立・パナソニック・東芝・シャープ・AQUAの他、リンナイが出していますが、リンナイはガスを使った乾燥機になります。
専用機の利点は、なんといっても洗濯と乾燥を同時進行で進められる効率の良さです。洗濯物が多く、数回に分けて洗濯が必要な場合にはとても助かります。
しかし、今後ドラム式の洗濯乾燥機が主流になりつつある流れの中、各社とも乾燥専用機にはあまり力を入れていません。
乾燥専用機は基本的にヒーター方式で、ドラム式洗濯乾燥機のようにヒートポンプ式のものはありません。また、除菌除臭のような付加価値も備えていません。用途に合わせて温度や時間を設定するだけの、単純な仕組みです。
それでも根強い人気があるのは、効率の良さだけではなく、より早くよりパリッと乾くからです。早く乾かすにはヨコドラム+ヒーター方式が最も有利です。洗濯の過程がない=水を使わないわけですから、生乾きになる要素も極めて少ないわけです。
家庭で洗濯する衣類の乾燥で、それほど神経質になることもありませんし、全自動洗濯機+乾燥専用機の方が、洗う能力は勝ります。その上、ドラム式乾燥洗濯機よりも安価で購入できてしまうのですから、一考の余地は十分にあるといえます。
]]>洗濯機を変えたからといって、今まで落ちなかった汚れが劇的に落ちるわけではありませんが、ここでは、洗濯機の洗浄能力について考察してみたいと思います。
普通に考えれば、洗濯物の汚れ落ちを良くすのに、以下のような方法が考えられます。
これままじゃ昭和初期ですが、基本的にはその進化系で、現代では
のような方法で洗浄能力を高める工夫がされています。そして、これらをどのようなメカニズムでどのように組み合わせるか、が各社の洗浄能力に対する取り組みだといえます。
とはいえ、使う水の量などの運転コストや洗濯時間との兼ね合いがあり、また強い力が加わるほど衣類にかかる負担も増しますから、どんな方式を取るにしても限界があります。
そういう意味では、物理(洗濯機)より化学(洗剤)の力に期待がかかります。
洗濯したあとの衣類の臭いが気になったり、ゴワゴワ感がでる場合、洗浄能力よりも「洗濯やすすぎに使っている水の質」と、その後の「乾燥方法と乾燥度合い」による所が大きいように思います。
乾燥機を使わない場合は、物干し場所の環境にも随分影響されます。天気の良い日に空気の綺麗な所で干すのが一番ですが、居住環境によってそれが叶わないことは多いものです。環境が良くても花粉やPM2.5の影響は受けます。
お風呂の残り湯で洗濯する場合、備長炭フィルターなどを使って取り込むホースのフィルター能力を高めることも有効ですが、洗濯槽の汚れが臭いの原因になっていることも少なくありません。
「洗う」という性能にももちろん差があるはずですし、洗濯機を変えたら汚れ落ちが良くなったり衣類が傷みにくくなった、という事もあるでしょう。しかし、汚れを落とす方法にそれほど多様性がない以上、同世代の製品なら実質的にそれほど差はないのかも知れません。
そういう意味では、洗濯物の取り出し口の形状や高さ・自動洗濯コースの種類や操作ボタンの位置などの使い勝手と、洗濯機自体を綺麗にする自動おそうじ機能の優劣などが洗濯機選びの重要な要素といえます。
洗濯機の自分にあった洗濯コースがあるかどうか、が気になるかもしれません。洗濯スタイルは人それぞれ千差万別なので、ある人にとっては重要なコースなのに、人によっては使わないコースもあるわけです。
コースとして登録されていなくても、洗う時間やすすぎ回数など、ほとんどの項目は簡単に調整が可能です。それらをボタン一つで設定するのがコースで、コースにないからといってその方法で洗濯が出来ないわけではありませんし、設定した内容を記憶させておくこともできます。
ドラム式 | ||||
日立 | パナソニック | 東芝 | シャープ | AQUA |
標準 | おまかせ(2種) | 標準 | 標準 | 標準 |
お気に入り | わたし流 | メモリー | わが家流 | 自分流 |
すすぎ1回 | すすぎ1回 | すすぎ1回 | すすぎ1回 | |
おいそぎ | スピード | スピード | 時短 | おいそぎ |
念入り | どろんこ | ザブザブ/念入り | 念入り | 念入り |
温水ミスト | つけおき | つけおき(3種) | つけおき | |
おうちクリーンング | おしゃれ着 | おしゃれ着 | ゆったり | |
柔らか | ソフト | 柔らか | 柔らか | |
毛布 | 毛布 | 毛布 | 毛布 | ふとん毛布 |
ナイト | ナイト | おやすみ | ナイト | |
タテ型 | ||||
日立 | パナソニック | 東芝 | シャープ | AQUA |
標準 | おまかせ | 標準 | 標準 | 標準 |
お気に入り | わたし流 | メモリー | わが家流 | 自分流 |
すすぎ1回 | すすぎ1回 | すすぎ1回 | すすぎ1回 | |
おいそぎ | スピード | スピード | 時短 | おいそぎ |
ナイアガラすすぎ | パワフル | 念入り | ガンコ汚れ | 念入り |
つけおき | つけおき(3種) | つけおき | ||
手造り | おうちクリーンング | おしゃれ着 | おしゃれ着 | ゆったり |
毛布 | 毛布 | 毛布 | 毛布 | ふとん毛布 |
ナイト | ナイト | ナイト |
こうしてみると、どの洗濯機も一般的なコースは搭載されており、個別の調整も簡単になっているので、選択コースでの優劣はほとんどない、と考えていいでしょう。
つけおき系はメーカーによって取り組みが違うようですが、コースとしてつけおきがなくても、洗濯を開始するまでの時間を設定する方法で実現できるので、それほど大きな問題ではありません。
しかし「つけおき洗い」は、黄ばみ等を落とすのには一番有力な方法であるのは間違いありません。東芝の様につけおき・温か洗い・Ag+ホットつけおきと3種類ものつけおきコースを装備しているものもあります。
基本的にはどれも全自動なので、放っておけば洗濯ができますが、洗濯にかかる時間が重要な要素となる場合もあります。
ここでは乾燥機能を使わないものとして、単純に洗濯にかかる時間を比較してみましたが、洗濯機の容量などにも左右されるので、おおよその洗濯時間とご理解ください。
日立 | パナソニック | 東芝 | シャープ | AQUA |
35分 | 32分 | 38分 | 38分 | 37分 |
乾燥に較べ、洗濯にかかる時間にはそれほど差がありませんが、パナソニックの洗濯する早さは際立っています。これは洗い始めるまでの時間が短いことが最大の要因だといえます。
いくら早くても汚れが落ちていなければ意味がありませんが、洗浄力に差がないのなら、早く洗えるに越したことはありません。
]]>昔ながらの洗濯機を見慣れた人にとっては、見た目で食いついてしまうのがドラム式洗濯乾燥機です。でも色々な市場調査を見たところ、使わているのはまだ全体の20%足らずなのだそうです。その原因を探ってみると、
などが挙げられます。
対するタテ型は、乾燥機能の有無を考慮しなければ全体の7割以上にものぼり、洗濯機全体の約半分は、乾燥機能のない脱水機能付きの全自動洗濯機です。もちろん理由は
などになるでしょう。
ドラム式は価格的にザックリとタテ型の2倍から3倍になりますが、主なコスト高の原因はヒートポンプ式の乾燥方式にあります。
ヒートポンプ式というのはクーラーと同じ仕組みで、熱風ではなく、乾燥した風で当てることで除湿しながら乾燥させます。そのため、衣類が傷みにくく、ふんわりと仕上がるのですが、クーラーの値段を考えれば高くなるのが頷けます。
タテ型の場合、回転時に衣類に隙間が出来ないので、ヒートポンプ式ではうまく乾かせません。そのため、温風を吹き付けるヒーター式の乾燥方式が採用されているのですが、こちらはそれほどコストがかかりません。クーラーと扇風機くらいの差があるわけです。
ドラム式でも安価なものはヒーター式の乾燥方式を採用しています。同じヒーター式でもタテ型より構造的にずっと乾きやすいので価値はありますが、それでも価格的にも倍近い差があり、中途半端感は否めません。
同じように回転したドラムの中で衣類を洗うことに変わりはありませんが、その向きが違うと洗い方も変わります。
たっぷり張った水の中で衣類を撹拌(かくはん)させて洗うのがタテ型の洗濯機です。水の中で衣類を揺らしているイメージです。
ドラム式はドラムが斜めになっているため、水を張る事ができません。なので、衣類を一旦持ち上げては下に叩きつけるという繰り返しで洗います。
この洗い方の違いにより、洗浄力や衣類に与えるダメージに差が出ます。ドラム式は圧倒的に少ない水量で洗え、当然洗剤も少なくて済みますが、その分衣類にかかる負担が大きく、色移りや黒ずみなどの原因にもなります。洗うという性能ではタテ型の圧勝なんです。
洗い方ではタテ型に敵わないので、それに追いつくため洗剤を泡状や高温にしたり、シャワーを吹きかけたりといった機能が付加されるようになってきたのが現行の機種です。それによって以前ほど洗う性能の差はなくなってきましたが、いかんせん、そのために値段は高止まりしたままなのがジレンマです。
少ない水の量しか使えないということは、洗濯槽を掃除する上でも不利です。こすらずに台所のシンクを掃除しようと思えば、漂白剤をまんべんなく振りかけ、そのまま放っておくしかありませんよね。
でも構造上、ドラムを水に浸すことができないドラム式は、いくら優れた洗濯槽のそうじ機能をつけたとしても、タテ型ほど洗濯槽の裏側の汚れを落とすことができません。
洗濯したのに臭いが残る、という場合、洗濯槽の裏側の汚れが影響している可能性が極めて高いのです。
タテ型でもドラム式でも、衣類を洗う時に使う電気代はほとんど差がありません。一方向にずっと回転させているだけが一番電気代はかからないのですが、より強く、より優しく洗うためには、今の洗濯機は回転方向や速度を何回もを変えながら洗っています。
タテより斜めの方が回転時に付加がかかりやすい様に思いますが、斜めは水量が少ないので結果的に同じような消費電力量になります。
洗濯乾燥機は乾燥時に大きなエネルギーを使います。乾燥機能を使わずに洗濯するだけなら、電気代より水道代の方が高くなります。
]]>洗濯機は背が高くないのでそれほど大きい気がしませんが、搬入しにくい家電のひとつです。製品はダンボールにパッケージされて届くので、搬入経路は実際のサイズより8cm程をプラスした余裕が必要です。
住居に洗濯用のスペースが設けられている場合、給水口の位置や防水パンのサイズによって制限を受ける場合もあります。
ドラム式の洗濯機を選ぶ場合は、前方にドアを開くスペースも必要になります。毛布などの大きなものを洗う事もあるので、狭いとせっかくの洗濯物を汚してしまいます。
また、開く方向も確認しておく必要があります。販売店で確認してくれる場合もありますが、うっかり違う向きを購入してしまうと、とても使いにくい環境になってしまいます。
スタイリッシュなドラム式の洗濯機は、少ない水量で洗える・衣類を傷めにくい・乾燥させやすいなどの利点があります。反面、洗浄力がやや弱い・色移りし易いなどのデメリットもあります。
昔ながらの縦型洗濯機は、ドラム式とは反対に洗浄力が強いのが自慢ですが、衣類が絡まりやすい・乾燥は苦手などのデメリットがあります。
詳しくは、洗濯機の形状比較の記事で紹介していますが、価格差を考慮しなければ、洗濯から乾燥までの総合力ではドラム式の方が勝っています。ただし「洗う」と「乾かす」を別に考えた場合、タテ型が今後も根強い人気を保つことが予想されます。
洗濯のやり方には個人差があり、1週間まとめて洗う人もいれば、毎日こまめに洗う人もいます。衣類を分別して洗いたい人もいれば、何でもかんでも一緒という人もいます。
洗濯の流儀により、ドラム式の方がいい場合と、タテ型の方がいい場合があるので、それぞれのタイプで一番おすすめを選びたいと思います。
今やどの洗濯機にも優れた脱水機能がついているので、部屋干ししか出来ない場合でもそれほど不自由しません。乾燥機能が不要ならば、タテ型洗濯機がおすすめです。やっぱり外で干したい、と考える人もたくさんいます。
乾燥機能を重視する場合は、乾燥させる方式にも注意が必要です。基本的には、高熱を吹き付けるヒーター式と、乾いた風で湿気を奪っていくヒートポンプ式があります。
ヒーター式は早く乾くという利点がありますが衣類が傷みやすくなります。ヒートポンプ式が衣類に優しく省エネ性能も優れていますが、乾燥には時間がかかります。
ドラム式の洗濯機は大抵がヒートポンプ式の乾燥方式を採用しています。ドラム式は回転時に空間ができるので乾燥に有利で、ヒートポンプ式でも比較的短時間で乾かせるのです。
回転時に空間ができにくいタテ型では、ヒートポンプ式では乾きにくいため、ほとんどがヒータ式の乾燥方式を採用しています。それでも構造上、長い乾燥時間が必要になるため、洗濯と乾燥を一台で考えた場合、ドラム式以外に選択の余地はありません。
設置場所に余裕があれば、洗濯機と乾燥機を分けるという選択もありです。衣類によって乾きやすいものとそうでないものがあるので、本来分けた方がいいのかも知れません。
靴下や下着などを分別して洗いたい場合や、デリケートな衣類は自然乾燥させたい場合など、2台で運用した方が効率のいい場合もあります。洗濯と乾燥を同時進行できるので、洗濯する量が多い家庭では時間の節約にもなります。
ただ、乾燥専用機には各社あまり力を入れていません。乾燥専用機の現行品も後で紹介したいと思いますが、2台づかいの管理人としては寂しいところです。
衣類乾燥機については、乾燥機の乾燥能力の記事でも紹介しています。
洗ったのに臭いが残る、という場合、一番疑わしいのは洗濯槽の汚れです。現行の洗濯機はどのモデルも洗濯槽の自動掃除機能を装備していますが、その方法は様々で、安価なモデルでは単にすすいた後の残り水で洗い流すだけのものもあります。
分解してみなければ詳細まで分かりませんが、3年もすれば購入時のようなピカピカ状態であることはまれで、くすみやヌメリ、隅の方の汚れなどはどうしても残ります。
洗車する時も、高圧洗浄機で水をかけただけではいくら強力でも汚れが落ちません。汚れた水がいつもまとわりついている洗濯槽の裏側を、水圧だけで掃除するのには無理があり、カタログのイメージのようにはなかなか行きません。
洗濯機の場合、主な汚れや臭いの原因は黒カビです。そして黒カビには過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)が最も効果的です。
難しい手順は必要ありませんが、ポイントは10時間以上放置する事です。こすり落とすことができないため、科学反応でカビを浮かせるのですが、それには長い時間が必要になります。
お湯1リットルに対し10グラムの割合で酸素系漂白剤を投入し、しばらく洗濯機を回転させます。その後洗濯機を止め、朝までそのままにしておけば、結構な量の黒カビが水面に浮かび上がります。
この状態の時、洗濯槽の裏側では、まだ黒カビがゆるくへばりついています。一旦浮かんでいる黒カビを除去し、しばらく運転して止めるとまたカビが浮かんできます。この作業を数回繰り返しますが、根気よく続ければほとんどのカビを浮かせ取ることができます。
ただし、ドラム式洗濯機の場合は水に浸かる部分が少ないので、少しずつドラムの角度を変えながら、それぞれの位置で10時間も放置するのは、現実的にかなり無理があります。浸した後も高速で回転させれば飛び散って他の場所に付着するだけです。
もちろん洗濯槽専用の洗浄コースなどがついていますが、タテ型のように綺麗さっぱりとは行かないのが現状のようです。
一応の公式はあるのかもしれませんが、各人の洗濯物の量は千差万別です。タオルを一度使っただけで洗濯する人もいれば、真っ黒になっていても気にならない人もいます。まぁ、そういう人は洗濯機に興味はないでしょうけれど・・・
効率よく洗浄できるのは、洗濯物の量が最大容量の8割の時だといわれます。最大8kgの製品なら6.5kg位が適量というわけで、少なすぎると無駄が多く、多すぎると洗浄力が落ちたり絡まったりします。
実際の所、重さというより洗濯物の体積で考えた方が分かりやすい気がしますが、スーパーのカゴ一杯で3kg位でしょうか。なので、この辺を参考に、一度に洗う量がどれくらいかを考えて容量を決めればいいかと思いますが、あくまで参考です。
洗濯機の場合、大は小を兼ねる、という考え方はありです。消費電力は大きさではほとんど変わりませんし、洗濯物の量によって水量などはある程度自動的に制御してくれます。どちらかというと詰め込みすぎの方が弊害が多いので、できれば大きめがおすすめです。
]]>日立の冷蔵庫は主婦層に人気が高く、それが頷ける機能がたくさんあります。
庫内と完全に空気を遮断してしまう真空チルドは、日常のちょっとした残り物の保存にはとても便利です。閉めると真空状態になるので、ほんの少しの残り物や、すぐに食べてしまう食材に、いちいちラップをかけなくても鮮度が保てます。チルドルームは各社装備していますが、真空は日立だけです。
プラチナ触媒の新鮮スリープ野菜室は、カタログの最初に掲載してあることからも、野菜の保管能力に対する自信が伺われます。しかもフルオープンなので、野菜の使い忘れも少なくなります。
高級指向の電動引出しタイプですが、日立はこのタイプだけがフルオープン機能付きで、手動引出はフルオープンにはなっていません。電動といっても手動で開く事も可能で、電気系統の不具合で開けなくなる様な心配はいりません。
庫内のレイアウトに対する工夫を一番こらしているのも日立です。安定感のある強化ガラス製の庫内棚は分割して高さ調整ができ、鍋ごと冷蔵庫に入れるなどの使い方もできます。冷凍庫内も3段トレイになっているので、小さな冷凍食品でも紛れてしまうことがありません。
タッチオープンが可能なクリスタルドアは高級感たっぷりですが、無駄な機能はなく、しかも省エネ性能はNo.1の折り紙つきです。
ワンランク下のGシリーズもXシリーズから電動機能を落としただけなら魅力的なのですが、引出がフルオープンでないなど、他にも微妙な違いがあるので、できればXシリーズが欲しくなります。
あえていえば、Xシリーズは最上位機種のうえ、日立の冷蔵庫は人気が高いので、お値段的に少し高めになってしまうという不満はあります。とはいえ、随分値段もこなれてきたので、次期モデルが発表される7月当たりなら、いい買い物ができるかも知れません。
日立 プレミアム X シリーズ | |||
730リットル | R-X7300F | R-X7300F | |
670リットル | R-X6700F | R-X6700F | |
620リットル | R-X6200F | R-X6200F | |
565リットル | R-X5700F | R-X5700F | |
517リットル | R-X5200F | R-X5200F |
幅 | 奥行 | 高さ |
880 mm | 738 mm | 1833 mm |
825 mm | 728 mm | |
750 mm | 738 mm | |
685 mm | 738 mm | |
685 mm | 699 mm |
電力量が10kWh違うだけで、年間の電気代は約3000円程違ってきます。小型サイズは販売価格だけを見ていると安くても、電力量が50kW~100kWhも違いますから、電気代にすると年間15,000~30,000円もの差がついてしまうのです。
X・G・S・Fの各シリーズがありますが、最上位のXは電動ドア・電動引出を装備しているほか、野菜室がフルオープンになっているなど、他のシリーズよりワンランク上という位置づけです。
X以外では、Gがガラスタイプのフレンチドア、Sがガラスタイプの片開き、Fが鋼板のフレンチドアという設定で、基本的にはドア構造の違いによる分類になっていますが、ランクが下がるごとに少しずつ低コスト化を図っているようです。
基本的にどのシリーズも、同社自慢の真空チルドルームや高さ変わるん棚は備えているので、設置場所を選ばないフレンチドアのGシリーズで十分な気もしますが、日立を選ぶならやはり最上位のXシリーズが欲しいですね。
おすすめ | ||
X シリーズ | X シリーズ | |
G シリーズ | G シリーズ | |
S シリーズ | S シリーズ | |
F シリーズ | F シリーズ |
主だったところで、WPV・XPV・PV・Vの4シリーズがあります。WPVはラグジュアリーモデルで価格も飛び抜けていますが、電動で引出が開く「タッチアクセス」がついている以外はXPVと機能的に同等です。
XPVとPVの違いは、機能的にはナノイー(微粒子イオンによる除菌・除臭機能)が、光Ag(バイオ除菌)にランクダウンしているくらいで、他に差はありません。むしろXPVがダーク系のプレミアムカラーなのに対し、PVはスノーホワイトとシャンペンゴールドの白系2色なので、色目の好みが分かれるのかもしれません。
Vは標準クラスで、同社のイチオシである微凍結パーシャルルームが普通のチルドルームになってしまっているのが大きな違いです。PVより更に2~3万円安くなりますが、パナソニックを選ぶならXPVシリーズかPVシリーズがおすすめです。
おすすめ | ||
WPV タイプ | WXP タイプ | |
XPV タイプ | XPV タイプ | |
PV タイプ | PV タイプ | |
V タイプ | V タイプ |
上位クラスのWXシリーズと標準クラスのJXシリーズ(片開きはB)があります。他にもスタンダードクラスのRや小型シリーズがありますが、消費電力量が随分違うのでおすすめできません。
どちらのシリーズも氷点下ストッカーやタッチDeアシストなどの機能はフル装備で、フレンチドアタイプはどれも自動でドアの閉まるオートクローザー機能を装備しています。WXがガラスドアなのに対し、JXが金属ドアになっているのが大きな違いです。
JXには動くん棚を装備した装備したモデルがありますが、475Lや片開きタイプには動くん棚はついていません。また、装備していても最上段だけなので、あえて選択するほどではないかもしれません。
三菱の冷蔵庫は容積率が比較的高いのも評価でき、WXシリーズかJXシリーズのフレンチタイプがおすすめですが、ドアに埋め込まれたタッチパネル式の設定部分が少し目障りなのが気になります。
おすすめ | ||
WX シリーズ | WX シリーズ | |
JX シリーズ | JX シリーズ |
シャープを選ぶ場合は、ドアをフレンチタイプにするか、どっちもドアにするかが最初の選択になります。どっちもドアはフレンチドアとはまた違った使い勝手の良さがありますが、フレンチドアタイプにはどれもオートクロースドア機能が装備されています。
レイアウト的には、冷凍室が大容量のメガフリーザータイプと標準タイプがあります。メガフリーザーのGTシリーズは、その分野菜室がハーフサイズになっているので、一人暮らしや料理がする機会が少ない場合にはいいかもしれません。
GTシリーズには「新鮮極み冷凍」や「4切り名人」などの機能がフル装備されていますが、野菜室が小さな事がネックになるように思います。
GFシリーズとXFシリーズはどちらも野菜室と冷凍室が標準的なタイプで、GFからいくつかの機能を省いた廉価版がXFになります。
シャープは全体的に消費電力量が高めなので、下のクラスを選択する場合、よく電力量を調べた方がいいでしょう。
おすすめ | ||
GT シリーズ | GT シリーズ | |
GF シリーズ | GF シリーズ | |
XF シリーズ | XF シリーズ | |
どっちもドア | どっちもドア |
FM・FV・FCの各シリーズがあります。最上位のFMはハイグレードなプレミアムデザイになっている他は、FVとほとんど差がありません。FMには唯一Ag抗菌野菜ボックスという機能が装備されているのですが、カタログからもその機能の価値が伝わってこないのが残念です。
タッチオープンなどの機能はどのクラスも装備していますが、標準クラスのFCになると、ツイン速鮮チルドが普通のチルドルームになり、すこしグレードが下がってしまうので、選ぶならFVシリーズをおすすめします。
東芝はどのモデルも真ん中が野菜室になっているので、野菜室の位置を重視するならもっとも豊富な選択肢がありますが、野菜室に押されて他の引出が若干使いにくくなっているように思います。ちょっと氷が欲しい時でも屈まなければなりません。
また、ドアの埋め込まれたタッチパネルも少し操作性が悪いように感じます。
おすすめ | ||
FM シリーズ | FM シリーズ | |
FV シリーズ | FV シリーズ | |
FC シリーズ | FC シリーズ |
普通、容量が大きくなれば電気代も高くなるだろう、と思います。そのため食材が多くなければ小さめで十分、と考えている人は多いと思います。
しかし実際には、300L前後の小さなモデルよりも、500L以上のモデルのほうが年間消費電力量は明らかに低くなります。
カタログなどの比較一覧表で年間消費電力量を比べれば、確かにそうかも、と納得できると思います。特に400L以下のクラスでは、年間消費電力量が50~100kWh/年も大きくなるので、電気代にすると年間で15000~30000円もの差がでます。
容量が増えるのに、消費電力が小さくなるって不思議ですね。なぜこんなことが起こるんでしょう。
最近のほとんどの冷蔵庫では「インバーター」「○○センサー」「エコナビ」といった冷蔵庫を電子制御する機能が搭載されています。これらは、冷蔵庫に内蔵されたコンピュータが、庫内にある食材の量や質を、開閉時間・利用頻度などを判断し、最適な冷気の運用をする機能です。
ほとんど開け閉めしない時間帯の冷やしすぎを抑えたり、食材が減ると自動的に運転を弱めたりすることで、消費電力も少なくできます。
一方、小型の冷蔵庫は全体的に価格帯が低く設定されている他、最適化するにしても小さな庫内ではあまりメリットがないことから、高価なセンサーやインバーターを搭載しにくいという事情があります。そんため小さなサイズではAIによる省エネ効果があまり期待できないわけです。
大型冷蔵庫は庫内の空間が大きいため、一度冷やした庫内の温度を長く保つよう、性能のよい真空断熱材が使われますが、小型は庫内が小さいため、それほど性能のよい断熱材を使う必要がなく、また価格的にも高価な断熱材は使えません。
当然、庫内の温度を保つ性能は下がりますから、小さな冷蔵庫はより多くの電力を使ってしまうことになるのです。
大型冷蔵庫は、容量が大きいだけに詰め込みすぎを避けることができ、そのことによって庫内を冷気がうまく流れ、小さな力でも無駄なく冷やせるようになります。
一杯に食材を詰め込んだ冷蔵庫では、うまく冷気を運用できないわけで、同じ食材の量なら、より大きい方が無駄がなくなるのです。
自動制御の進化とあいまって、大型冷蔵庫は詰め込み過ぎた小型よりも少ない電力で運用できるのです。
400L以下という容量は、各社のシリーズの中でも一つ下のクラスになりますから、消費電力量に余計差が出てしまうのですが、同じシリーズの場合はどうでしょう。
若干、大きい方がより電気もたくさん使う傾向がありますが、実際の容量の差ほど電気代は増えません。カタログスペックでは650Lクラスと450Lクラスで年間10~20kWh/年程度なので、電気代は年間で4000~6000円程度です。
決して小さくはない金額に思えますが、同じ量の食材を入れた場合、小さい容量の方が冷気の運用効率が悪くなり、よりエネルギーを使います。すると実質的に使用する電気代は、ほぼ同じになってしまうのです。
小さめの冷蔵庫に食材を詰め込むのと、一つ大きめの容量にゆとりをもって食材を入れたのでは、実質的な電気代は同じくらいになる、というわけです。
もちろん普段から冷蔵庫の食材がスカスカの状態なら、あえて大きめを選ぶ必要はありませんが、それでも上位シリーズの一番小さいサイズである450Lクラスを選ぶのが、一番電気代を節約できます。
平成27年度の省エネ大賞を受賞した日立の冷蔵庫は、確かに他社に比べ消費電力量が抑えられています。その差はだいたい10kWh程度で、金額にすると年間で3000円くらいになります。
省エネ性能に関しては、各社とも力を入れているので以前ほどの差はありませんが、家計に敏感な主婦層には、日立の冷蔵庫は人気が高いようです。
海外製の冷蔵庫には、シンプルな構造で大きなものや、ハイテク技術を駆使した製品などがありますが、日本の冷蔵庫に較べ消費電力量が大きく違います。容量が大きくなるほど電力量も大きくなっているので、ある意味分かりやすいのですが・・・
年中つけっぱなしの冷蔵庫だからこそ、電気代が高いだけでなく、エネルギー資源の乏しい日本では、いくら魅力的な製品でもやめておいてほうが無難だといえるでしょう。
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